本計画は、2009年に先行して新敷地エリアに開設された病院付属の「ヘルスパーク・クリニック:HPC」の隣接地に、病院本体(1985年に別敷地にて開院)を移転新築し、両施設群を一体的に機能させるというプログラムである。病院機能の新築移転にあわせて、圏域に大きく不足する「急性期脳卒中治療機能」の充実という観点から、群馬県西部圏域初となる「脳卒中センター」の新設を、10床分の増床をともなって行っている。

脳卒中急性期医療の導入にくわえて、同じく地域に不足する災害時医療拠点としての備えも整備された。2回線受電、非常用発電備蓄、常用発電コジェネシステム(中圧ガス)、井水の活用といった災害時に対応できる様々な装備を、免震構造の病院建物内に備えている。

病院機能の新築移転による施設群の統合の結果、入院治療の拠点(108床※1)、通院治療の拠点(クリニック400人/日)、健診(13,937人/年)・ドック(23,941人/年、うち宿泊1,139人/19床※2)、健康増進施設(メディカルフィットネス&スパ:会員1,320人)、デイケア(定員30人)を擁する保健・医療・福祉の複合施設が誕生したことになる。

※1 2015年4月時点でSCU12床を含む130床に増床
※2 2014年10月時点

掲載誌

  • 雑誌 『近代建築』 Vol.68 No.11(2014.11)