保健・医療・福祉にわたる地域サービスを網羅的に提供しつづける法人による、病院機能の移転新築プロジェクトです。介護療養1単位を包含してケアミックス・スタイルで運営されていた199の病床に、85床の療養病床を新たに付加するというプログラムで2004年に設計がスタートしました。

フロア3看護単位の病棟

総計284床の病棟を、一般病棟3単位と療養系病棟3単位(うち回復期リハ1単位)で構成するという設計条件から、両病棟群をそれぞれ1つのフロアにまとめ病棟を2層で構成する課題設定を導き出しました。各個別の病棟では、「重症患者が入室する頻度」「ベッド搬送の頻度」「スタッフの夜間訪室頻度」が相対的に高いと予測される1床室群を病棟の入口側に、4床室を奥側に配置しています。3つの病棟による2つの接点が個室群で連結されることにより生まれる「病棟病床規模の可変性」を意識してのことです。

掲載誌

  • 雑誌 『病院』 第67巻 第3号(2008.3)
  • 雑誌 『近代建築』 Vol.61 No.11(2007.11)
  • 会誌 『医療福祉建築』 No.157(2007.10)