重症心身障害児施設・身体障害者療護施設・身体障害者デイサービスセンターの3施設からなるこの障害児・者複合施設は、栃木県大田原市の国際医療福祉大学(IUHW)キャンパス内に建設された。

階層構成

本来、平屋で接地させるのが望ましい障害児・者施設ではあるが、キャンパス計画上の制約により、重層化せざるを得なかった。

日常的に日光浴などの戸外活動が求められる「重心」を最上階に置き、トップライトを持つリビングルームや屋上緑化されたルーフガーデンで屋外的機能を代替させた。

「重心」に比べ、入所者のアクティビティが高く、行動範囲も広い「療護」は2Fに置き、3F同様、車椅子による出入りが可能なオールフラットのルーフガーデンを東西両翼に設けている。

1Fには施設全体の管理、供給、エントランス機能の他、医療、リハビリ訓練部門を置いている。そのリハビリ部門とのフレキシブルな相互関係が期待できる「デイサービスセンター」を隣接させた。

生活空間

「重心」「療護」はそれぞれのフロアにおいて3つの生活ゾーンから構成されており、各クラスターの中心にリビングルームやキッチンを持つグループホーム形式をとっている。また、2床及び4床室は、いわゆる「個室的多床室」の概念を導入し、各々のプライバシーを確保すると同時に、各ベッド廻りに必ず固有の窓、家具、照明等を設け、生活の質の向上にも配慮している。さらにそれとは対比的にリビングやデイコーナー、多目的スペースなど、小集団での活動を促すための昼間の多様な出向き先が準備されている。