6年前、既存の精神科病院の1階内科病棟を増改築したストレスケア病棟の計画と同時に、2期工事として精神科急性期医療への取り組みに応えるプランを模索し続けていました。今回、近隣田畑の宅地化により、敷地の拡張が可能となったことが大きなきっかけとなり、既存と同規模の増築と既存棟の再生を行ったプロジェクトです。

個の空間を持つことの大切さ。そこから生まれてくる新しい治療への取り組みに応えれる空間を目指した病棟です。4床室を主体にしていますが、簡易な引き戸により各ベッドの視線をコントロールすることで、安定した個の領域を保てる設えとしました。
外来へは、大きく育ったケヤキ並木を通り抜け、開かれたエントランスホールへと導かれます。待合いは、ホールとは緩やかに繋がっていますが、外からの視線に守られつつ、やさしい自然光に包まれる空間で、診察を待つことが出来ます。建築への造詣の深い理事長夫妻のアイディアが随所に織り込められ、洗練された空間が実現されました。