既存病院の老朽化に伴い、県立病院として求められる役割に対応するため、235床あった病床を129床にダウンサイジングし、急性期をはじめ依存症や児童精神科、医療観察法ユニットなど専門性の高い病棟を備えた精神科公的中核病院の建替えプロジェクトです。南アルプスと中央アルプスに挟まれた伊那谷の中央部、天竜川に沿った豊かな自然環境を最大限利用した「地域に帰るための病院」を目指しました。同時に、デイケアや作業療法、相談部門の充実を図り、地域で暮らす精神障がいを持つ方々の拠りどころとなるだけでなく、入院直後から社会復帰を目指す体制が整えられています。

メインアプローチからは病院の全貌を把握することが出来、誰でも気軽に訪れることができる敷居の低い地域に開かれた病院を表現しています。

玄関を入ると病院の中心軸となる「駒ヶ根モール」が広がり、街の賑わいを感じさせるしつらえとし、駒ヶ根モールに各部門の受付が顔を出し、訪れた人にわかりやすい構成としています。

病室はほとんどが個室ですが、多床室も個室に近い環境とし、プライバシーを守り患者さんが自分自身の拠点を持ち、生活を組み立てられるつくりとしています。病棟の共用部には様々な居場所を設け、生活の領域を段階的に広げられるしくみとし、治療を促す環境を実現しています。

外壁には時間とともに味わいを増すレンガ積みを採用するなど、誰からも親しまれ、長生きする建築を実現するため様々な工夫をしました。

Award

  • 医療福祉建築賞2012/日本医療福祉建築協会
  • 第45回中部建築賞・入賞(2013)/中部建築賞協議会
  • 第16回公共建築賞・特別賞(2018)/公共建築協会
  • 第16回公共建築賞・関東地区優秀賞(2018)/公共建築協会

受賞歴→

掲載誌

  • 会誌 『医療福祉建築』 No.180(2013.7)
  • 雑誌 『病院』 第73巻 第4号(2014.4)