戦前に陸軍病院として誕生した病院が、戦後は国立鳴子病院と厚生省に所管替えした後、「町立鳴子温泉病院」となり、さらに町村合併の際「大崎市民病院鳴子温泉分院」となったという、長い歴史を刻んできた病院です。

市の高度医療を担う本院を中核とする大崎市地域包括ケアシステムの一翼を担う病院として再整備されました。豪雪地帯に位置する人口5,000人程のこの地では、冬場ともなれば奥の集落からこの分院まで来るのにも1時間近くかかり、地域医療における役割は大きなものがあります。

旧病院から1/3の規模に縮小しましたが、各機能をコンパクトにまとめ、効率的な診療が行えるプランとしました。断熱性能の高いサッシ、オール電化を基本とした設備を採用しながら、一部に温泉の熱を回収し給湯に利用しています。また、病棟は将来的に介護医療院などへの転用も視野に入れた設計としました。外来の入り口の軒天やインテリアには地元産の木材を採用し、住民から親しまれる病院を目指しました。