本計画は60人が日中過ごすことができるデイケア=「デイリビング」計画です。計画にあたっては霞ヶ関中央病院の病室跡を利用していた際の使われ方を踏襲しながら、面積をコンパクトにする必要がありました。

外観は、周辺環境に配慮し、戸建てのスケールに馴染むボリュームにすることを心掛けました。片流れの屋根を採用し、隣地に近い部分を低くしながら、屋根の高い部分にはハイサイドライトを設け、建物中心の吹き抜け空間を通して建物全体に自然光が行き渡るようにしています。

階層構成は、1階にデイリビング、2階に地域開放スペースとスタッフエリアというように、利用者・スタッフ・地域住民のエリアを明確に分けて配置しました。

デイリビングは、可動間仕切で仕切ることで、活動に応じて部屋の広さを自由に調整できるように工夫しました。各リビングはラウンジに面しており、より小規模な活動や湯上がりの休憩など多用途に使用することができます。また、診察室や静養室、水廻りはラウンジからのアクセスとし、各リビングから近い配置としています。

2階の地域開放スペースは、エントランスに設置した階段からアクセスするつくりとし、地域の方が気軽に利用できることを意図しました。