川越市の地域密着型サービスの公募による小規模多機能型居宅介護事業所(以下小多機)と認知症対応型共同生活介護事業所(以下グループホーム)の複合型施設の計画です。

認知症になっても、夜間の見守りの安心感と昼間の家庭的な暖かい家の両立を可能とする環境を提供するために、小多機とグループホームを交流スペースや多目的室といった共用部を中心に繋げました。これは真正会が認知症ケアについて長年参考にしてきたオーストラリアの「アダーズナーシングホーム」の考え方をもとにしたものです。

施設を訪れるご家族等は、一旦交流スペースを通り、グループホームの庭に出て各グループホームの玄関からアプローチします。多目的室にはキッチンを設け、各ユニットの食事を用意するだけでなく、日中は利用者の方やご家族に対してカフェ的な空間を提供できるよう設えたものです。

居室は各室ごとインテリアの色合いに変化をつけていますが、小多機の利用者が将来グループホームを利用する際にスムーズに移行できるよう同じプロポーションとしました。

また、日々の暮らしの中では外部環境との関係も大切と考え、小多機、グループホームそれぞれに庭を設け、隣接する「特別養護老人ホーム真寿園」「デイサービス寿」と有機的に繋げています。

住み慣れた地域・環境の中で、交流を持ち続けながら自分らしい生活を送ることのできる施設を目指しました。